2021年5月30日日曜日

読書カフェ「『利他』とは何か」2021年5月29日

 

読書カフェ「『利他』とは何か」2021年5月29日@大阪自由大学

案内人、三室勇さん


【コロナ時代。他者と共に生きる術とは?
コロナ禍によって世界が危機に直面するなか、いかに他者と関わるのかが問題になっている。
そこで浮上するのが「利他」というキーワードだ。
他者のために生きるという側面なしに、この危機は解決しないからだ。
しかし道徳的な基準で自己犠牲を強い、合理的・設計的に他者に介入していくことが、果たしてよりよい社会の契機になるのか。
この問題に日本の論壇を牽引する執筆陣が根源的に迫る。
まさに時代が求める論考集。

【目次】
はじめに――コロナと利他 伊藤亜紗
1:「うつわ」的利他――ケアの現場から 伊藤亜紗
2:利他はどこからやってくるのか 中島岳志
3:美と奉仕と利他 若松英輔
4:中動態から考える利他――責任と帰責性 國分功一郎
5:作家、作品に先行する、小説の歴史 磯崎憲一郎
おわりに――利他が宿る構造 中島岳志

【著者プロフィール】
伊藤亜紗(いとう あさ)美学者。『記憶する体』を中心とした業績でサントリー学芸賞受賞。
中島岳志(なかじま たけし)政治学者。『中村屋のボース』で大佛次郎論壇賞受賞。
若松英輔(わかまつ けいすけ)批評家、随筆家。『小林秀雄 美しい花』で蓮如賞受賞。
國分功一郎(こくぶん こういちろう)哲学者。『中動態の世界』で小林秀雄賞受賞。
磯崎憲一郎(いそざき けんいちろう)小説家。『終の住処』で芥川賞受賞。


2021年5月26日水曜日

ワクチン接種対象者の約9割が1回目接種を終えたブータン。「世界一幸福な国」を目指すブータンはいま――。

 

BhutanCovid-19禍事情 2021.22021.5

2021523日 bycheer up Bhutan

 ブータンは、2回目の全国ロックダウン(20201220日~)が20211月末で解除された後、新たな感染者や隔離者数は減少し、ワクチン接種もインドの支援供与によって対象者の約9割が1回目の接種を終えた。しかし、インドの感染激増の余波で4月中旬以降、再び増加に転じ、南部国境地域ではロックダウンが再発出され、インド人出稼ぎ労働者の入国は禁止、クラスター防止のための大量スクリーニングが行われている。ワクチンの2回目接種期限が今月末に迫るなか、必要量を確保できるのか、供与元・インドの動向が注目されている。

全文はこちらをごらんください。 (赤字の部分をクリック)

この間、国王は南部国境地域・東部への視察を繰り返し、首相共々、国民へのメッセージを発信し続けている。乏しい医療体制のもと、国家的ボランティア・esuups(デスップ)の献身的な活動も見逃せない。首都ティンプーなどではLD解除後も営業時間制限や3密回避策が継続中だが、〝不心得者〟はブータンも例外ではなく、逮捕者も出ている。さらに、国際定期旅客航空便の停止(帰国ブータン人のための特別機は除く)は1年半近くに及び、検疫隔離体制(入国後3週間、感染地域から帰還後1週間)も緩和されておらず、観光や建設など外国人依存度の高い経済・社会への影響は多大だ。ブータン政府は、以前から懸案でもあった農作物の自給化促進、3K職場での出稼ぎ労働者依存からの脱却、離職・転職者の研修などを試み始めているが、課題は多い。

GNH(国民総幸福量)Gross National Happiness」を掲げ
、「世界一幸福な国」を目指すブータンはいま――。

 注:政府広報やマスコミ報道の引用は、電子版・英語の原文の自動ソフト翻訳をベースに、概要をかいつまんで紹介しています。翻訳不備や文章齟齬についてはご容赦ください。文中の《》内は筆者による字句等の補足説明です。