2013年11月16日土曜日

連続歴史講座「大阪精神の系譜」3期の「ゴ―・ストップ事件の真相」11月15日

連続歴史講座「大阪精神の系譜」3期の「ゴ―・ストップ事件の真相」

11月15日、キャンパスポート・大阪

1933(昭和8)年6月、大阪・天神橋6丁目の交差点で赤信号を無視して渡ろうとした兵士を巡査が注意したことから起きた「ゴーストップ事件」。やがて事件は陸軍と警察の対立にまでエスカレートした。その背景に何があったのか。残された資料と取材をもとに80年前に起きた事件の真相を説き明かす。

<講師> 朝野富三(あさの・とみぞう)さん

1947年神奈川県生まれ、70年毎日新聞入社。大阪本社社会部長、編集局長などを経て05年から宝塚大学教授。「昭和史ドキュメント ゴーストップ事件」(三一書房)、「『三畳小屋』の伝言 陸軍大将 今村均の戦後」(新風書房)など。


参加者の感想から

・ようやく「ゴー・ストップ事件」の経緯と結末がわかりました。とてもわかりやすく、時代背景や市民感情も交えてご説明いただき、感謝しています。軍がこれだけ上位の立場を貫こうとしてのも、軍に対して市民の批判など抑圧された鬱屈したものがあったのではないかと思います。

・無謀な太平洋戦争に突入した空気の流れが少しわかった。

・現代と当時の状況が似ている歴史性に興味をもてた。

・埋もれた歴史をひもといて時代のターニング・ポイントになる意義を再確認できたと思う。

・事件内容を詳しく知れてよかった。質疑応答も参考になった。過去の出来事ですまされないことと思う。

・時代が変わっても大阪仁のもっている気持ちが継続されていると思います。

・息子が陸上自衛隊(某県警ト併願した結果)したこともあり、大変興味深くきかせていただきました。

・小さな事件のようであるけど当時の時代背景がみえてくるものは大切な事実があるように気がします。今のこのときの政治を重ねてみる必要なあると思う。

・今日の状態を考える機会としたい。軍と警察という本来、国民・市民を守るべき立場を忘れた行動を思い起こし、示唆に富んでいる。こんなような官の行為をよく考えておかねばならない。

・歴史を学び、そのことから何を感じ、現代に教えることの大きさを痛感しました。素晴らしい感動の内容でした。ありがとうございました。


2013年11月1日金曜日

上倉・大阪大教授による講座「映画の楽しみ」、好評です。

10月31日、上倉庸敬さん(大阪大教授)による講座「映画の楽しみ」第2回が開かれました。
この日の話題にとりあげたのは、市川雷蔵主演の「ぼんち」(市川崑監督)です。

 作家、山崎豊子の原作と市川監督の映画の違い、男女の機微をめぐる洞察、女性のしたたかな強さ、映画における美学のとらえかたなど上倉さんによる多彩な解説を堪能しました。

 次回の11月14日は、阪東妻三郎主演の「王将」(伊藤大輔監督)です。
 ぜひともご参加ください。





 

大阪自由大学通信12号です。

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2013年11月1日                            (転載・転送歓迎)
大阪自由大学(Osaka Freedom University)通信 12号
                         学長 木津川 計
                        http://kansai.main.jp/
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★開催予定のご案内
●上倉庸敬さん(大阪大学教授)が語る「映画の楽しみ」を好評開催中

「大阪の人情―その泣き笑いとしたたかな世界―」
 大阪に生きる人々は、ごく普通の庶民といえども、どうしてあれほど鮮やかで、人間味があふれているのでしょうか。銀幕からは、さまざまな喜び、哀しみを通して人間という性(さが)がくっきりと立ちのぼってきます。映画に描かれた大阪についていくつなのシーンを取り出し、多彩な視点から語りあいます。
第1期シリーズ「大阪に生きる」
<第3回>11月14日「王将」(将棋名人、坂田三吉をとりまく人情劇。阪東妻三郎主演。1948年。伊藤大輔監督)
<第4回>11月28日「どついたるねん」(赤井英和主演でボクシングを映画化。原田芳雄主演。1989年。阪本順二監督)
<第5回>12月12日「貸間あり」(井伏鱒二原作。藤本義一脚色。フランキー堺主演。1959年。川島雄三監督)
  (いずれも木曜日18時半~20時。 定員40人。参加費、1000円)
  会場、おおさかシニアネット

●新企画「東アジアを考える」
 東アジア情勢をめぐって日本は隣国との大きな難題に直面しています。大阪自由大学は、このようなときにこそ、歴史的、文明的視点から冷静に学びあっていきたいと考えています。
 まずは足元の大阪の地から東アジアへ、そして現代から古代へと幅広い視野をもちたいと思い、連続講座を企画しました。第1期として「大阪に見る日本と朝鮮半島」を開講します。みなさんからも多彩な企画を提案していただき、ともに充実した講座内容にしたいと願っています。
 ■第1期「大阪にみる日本と朝鮮半島」■
<第1回>11月18日(月)「共生から共感へ―多文化社会への第一歩―」伊地知紀子さん(大阪市立大准教授)
<第2回>12月2日(月)「在日のオモニから学ぶ」稲富進さん(元天王寺夜間中学教諭)
<第3回>12月16日(月)「大阪と朝鮮戦争」西村秀樹さん(近畿大学教員)
 いずれも月曜日18時半~20時。定員20人、参加費1000円。
 会場 大阪自由大学北浜教室

●フォーラム「認知症。みんなでのりきろう2025年、大阪」
 11月21日(木)、13:00~16:00
 会場:大阪大学中之島センター佐治敬三記念講堂(センター10F)
  (大阪市北区中之島)
講演内容
・「我が国の認知症医療の動向」数井裕光さん(大阪大学大学院医学系研究科)
・「大阪の認知症推計」上田博司さん (大阪大学大学院人間科学研究科)
・「大阪市域における認知症対策の現状」中西亜紀さん( 大阪市立弘済院附属病院)
・「認知症の薬物治療 ~現状と未来予想図~」田熊一敞さん(大阪大学大学院薬学研究科)
 定員180人(先着順)、入場無料です。申し込みは大阪自由大学へ。

●連続歴史講座「大阪精神の系譜―その源流を探る」
■第3期「戦前の時代」■
 都市・大阪のありようを近現代史を踏まえながら見つめていくシリーズは10月から第3期に入ります。「商都」に「軍都」の側面があったことを物語る大阪砲兵工廠。交差点で起きた兵士と巡査のもめごとが陸軍と警察の対立にまで発展した「ゴーストップ事件」。そして「漫才作者」秋田實の誕生。これら戦前に見られる大阪的な諸相を取り上げていきます。第8回と第9回は開催時間が異なりますので、ご注意ください。

<第8回>11月15日(金)18:30~20:30、キャンパスポート大阪。
「『ゴーストップ事件』の真相―なぜ警察と陸軍が対立したか―」
講師 宝塚大学教授 朝野 富三さん
<第9回>12月14日(土)14:30~16:30、キャンパスポート大阪。
「わが父、秋田實の背中―漫才作者の「戦争と笑い」―」
講師 童話作家 藤田 富美恵さん
 いずれも参加費1000円。定員40人(先着順)


■第4期「戦後の再出発」の内容も決まりました!
 都市・大阪のありようを近現代史を踏まえながら考えていくシリーズの戦後編。戦災で焦土と化した街は占領下、どんな再生の道を歩んだのか。一方、GHQの影響はどうだったのか。大阪の戦後の軌跡をたどっていきます。
<第10回>2014年1月10日(金)18:30~20:30、キャンパスポート大阪。
「戦後復興の夢と現実―占領下の街づくり―」
講師 桃山学院大学名誉教授 芝村 篤樹さん
<第11回>2月7日 (金)18:30~20:30、キャンパスポート大阪。
「焼け野原に誕生した夕刊紙―華僑が発行した『国際新聞』―」
講師 新風書房代表 福山 琢磨さん
<第12回>3月7日(金)18:30~20:30、キャンパスポート大阪。
「『ど根性』から含羞へ―“帝塚山派″への評価―」
講師 雑誌「上方芸能」発行人 木津川 計さん
 
●森西真弓さんの歌舞伎鑑賞講座「歌舞伎を楽しむ」
<第1回> 11月11日(月)「成立と特色」
<第2回> 11月25日(月)「舞台と演技」
<第3回> 12月 9日(月)「演目の分類」
  いずれも18時半から20時、おおさかシニアネット。
  定員 40人(先着順)。参加費1000円

●歌人、道浦母都子さんによる短歌講座「短歌の楽しみ」
  第2期スタート。11月16日(土)、12月21日(土)。
  2014年1月25日(土)
   14時~16時、キャンパスポート大阪。
   定員 20人(先着順)。参加費1000円

●大阪自由大学「読書カフェ」を開設!
 11月9日(土)17:00~、大阪自由大学北浜教室。
 定員 20人。参加費、500円(ドリンク付き)
 案内人、三室勇さんからのお誘い
 「次回は有馬哲夫『CIAと戦後日本―保守合同・北方領土・再軍備』(平凡社新書 2010年刊を取り上げます。
 前回の『永続敗戦論』で論じられた日本の戦後は、冷戦体制に移行した戦後世界において、米国が日本に反共の砦としての役割を与えたことが大きかったといえます。
 米国は占領期を通じ、日本のアメリカ化を進めていきました。1952年の「主権回復」後の戦後体制形成にもCIAを通じて、さまざまな工作が行なわれます。その一端を『CIAと戦後日本』でみることにしたいと思います。
 占領期日本を見直すこと、いま大事だと感じています。山本武利『GHQの検閲・諜報・宣伝工作』(岩波現代全書)は、占領期の米国の公開文書を使って、アメリカ化の実態に迫っています」
 今後、毎月第2土曜日に開催します。

●懇話会「いまを語る―大阪自由大学のつぶやき―」
 激動する世界をどのように読み解き、何を伝えていけばいいのでしょうか。景気回復の見通しは不透明で、日本の外交、TPP、社会保障など難問は山積しています。まずは、身近な、足元の課題からぼちぼちと語りあってみたいと思います。ひとまず大阪自由大学のスタッフをはじめ、応援団のみなさんにさまざまな問題提起をしていただきます。気楽にご参加ください。(参加費は会員無料です)
<第6回>11月6日「大阪の不健康―太閤さんの昔から―」小野啓郎(大阪厚生年金記念病院名誉院長)
時間は18時半から20時。毎週火曜、最終回のみ水曜。
会場は、大阪自由大学北浜教室。定員20人(先着順)
参加費は、1000円(ただし会員は無料)
 
 詳細な開催日時、場所は大阪自由大学ホームページ
http://kansai.main.jp/をご覧ください。
 大阪・自由大学の活動にはどなたもご参加いただけます。大阪の課題に限らず、いまの日本、世界の動きをみつめながらともに考えていくべきテーマについてご意見、ご提案をお寄せください。
(大阪自由大学は、会員によって支えられています。特別会員(年額1万円)になっていただければ、年間を通してすべての催しに無料で参加できます。詳細はホームページをご覧ください)
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大阪自由大学 大阪府吹田市豊津町9-22 大同門ビル7階(〒564-0051) 
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E-mail: kansaiforum@gmail.com  URL: http://kansai.main.jp/
                    発行責任者 池田 知隆
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